カツオの旬はなぜ初夏

カツオの旬はなぜ初夏なのか?

魚の知識.魚の疑問,

世界の温帯、熱帯の海に分布し、季節ごとに回遊する魚、カツオ。
美味しい季節は、初カツオが獲れる春と、戻りカツオが獲れる秋と
いわれているが、最近では初夏もカツオが多く獲れることから
旬だといわれている。では、なぜカツオの水揚げは、初夏に集中する
ようになったのだろうか?

 

これまでの調査で、カツオが日本近海へやってくる経路は
大きく分けて3つあることが分かったている。
@南西から黒潮本流に沿って伊豆沖へやってくるルート。
A小笠原海域から紀伊沖へ北上するルート。
B小笠原海域と黒潮本流の中間を上がって伊豆沖へくるルート。

 

これらのルートを通るカツオは、伊豆近海で合流し、それぞれに北上していきますが、
それらの魚群がいっせいに伊豆諸島近海に集まる季節が5〜6月です。
そして、この時期を目指して漁船がやってくるため、多くのカツオが
春でも秋でもない、初夏に出回るようになったのです。

 

ちなみに、秋の味覚として人気のある戻りガツオは、北上した後、
水温の低下にともなって南下するカツオのことをさしている。
さっぱりとした味の初ガツオと違って、エサをよく食べているので、
体が大きく、脂がたっぷりのっているのが特徴だ。
濃厚なうま味をもつ戻りガツオは、その脂肪分の多さから、
トロガツオとも呼ばれています。

 


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